まさちんの財テクチャンネル

20代リーマン。金融リテラシー高めて、富裕層目指していきましょ。

クラウドクレジット・コモンズ投信共催セミナー ~運用業者と個人投資家、それぞれにとっての投資哲学とは~

どーも、まさちんです。

 

今回は8/10に参加した投資のセミナーに関しての感想を書きます。セミナータイトルは題名の通り、投資運用会社の人の投資哲学を聞くというものでした。お盆とか関係なしに過ごしている自分が、暇をもて余してこのようなセミナーに参加してきました。

いきさつとしては、ネットサーフィンしていたら、たまたま見つけたセミナーが面白そうと思い、軽いノリで行ってきました。

 

 

セミナー概要

投資哲学ということでしたが、コモンズ投信代表取締役伊井哲朗さん、クラウドクレジットというソーシャルレンディング事業の会社の代表取締役杉山智行さんのが投資について語るという感じでした。

投資運用会社の代表取締役の話を無料で聞けるというだけで、結構ありがたく、為になりました。また、代表取締役ということなので、とりあえず信憑性が高いですよね。2人の経歴は下記の通り、素晴らし経歴の方々です。構成は、コモンズ投信代表取締役伊井哲朗さんのお話、クラウドクレジット代表取締役杉山智行さんのお話、パネルディスカッションという流れでした。

伊井 哲朗 (いい てつろう)

名古屋市生まれ、関西学院大学法学部政治学科卒業。山一證券入社、主に営業企画部に在籍し営業戦略を担当した後、機関投資家向け債券営業。メリルリンチ日本証券(現 三菱 UFJ モルガン・スタンレーPB 証券)の設立に参画し約 10 年在籍。コモンズ投信の創業と共に現職。2012 年 7 月から最高運用責任者兼務。コモンズ 30 ファンドは、つみたて NISA に選定された。2018 年の金融庁の示す共通 KPI においては、公表した 103 の金融機関の中で、「コモンズ投信の全顧客の 97.7%の損益状況がプラス」というダントツ 1 位の数値が判明して大きな話題になった。

杉山智行(すぎやま ともゆき)
クラウドクレジット株式会社 代表取締役

2005年東京大学法学部卒業後大和証券SMBCに入社し、金利、為替の自己勘定取引チームで日本国債への投資業務等に携わる。2008年ロイズTSB銀行東京支社に入行し、資金部長として支店経営陣に対してリテール預金の獲得など日本での事業機会について助言を行う一方、運用子会社の日本における代表及び運用責任者を兼任。2013年1月にクラウドクレジット株式会社を設立し、投資型クラウドファンディング・サービスを展開。日本の個人投資家と世界の資金需要者がWin/Winの関係を作るサポートを行う。

 

peatix.com

 

コモンズ投信代表のお話

主に世界と比較した日本国の投資事情とコモンズ投信の投資哲学を語ってました。

世界の機関投資家と話をしたり、金融庁から伝えられる米国、英国の投資事情から、日本国民は投資への抵抗が大きすぎるというのと、短期の利益を求める人が多いという話でした。

日本国民は投資への抵抗が大きい

データはちょっと古いですが、下記データを見ると一目瞭然でした。

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この図を見ると、日本がいかに投資を行っていないかが分かります。米国は2人に1人の割合で投資をしているらしいです。そして、実際の数字を見ても分かる通り、折れ線グラフの部分が運用益ですが、しっかりと資産が増えてます。一方で日本は横ばいです。なんか日本国民はアホみたいに感じてしまいます。

また、金融機関の代表は毎年数回金融庁と各社の代表による会合があるらしく、伊井 哲朗さんも参加をしているそうです。その会合で麻生さんから言われているのが、日本国民の資産が増えていないのはお前たちの努力が足りないせいだといわれているそうです。まぁ、このデータを見ると、そうなってしまうの分かります。国はNISA、つみたてNISA、ジュニアNISA、idecoと工夫は行なっているのに増えていないから、民間に矛先がいっているようです。

 

短期の利益を求めている

日本の多くの機関投資家は、企業に投資する場合に、いつ黒字が出るかという点を気にしていているらしいですが、海外の機関投資家は投資するから存分に事業成長に向けて使いまくってくれという点の違いがあるようです。

つまり、日本は短期で運用益を望む人が多く、海外は長期目線で運用益を得ようとしている人が多いことのようです。これは国民性なのでしょうか。黒字化を望む方が普通じゃないかと思いたくなりますが、どこよりも早く事業拡大するために、金をバンバン使ってスピード勝負すべきという考えのようです。そのスピードで世界の覇権を取るということなんでしょうか。

その点、コモンズ投信は、長期目線での銘柄を選定し、運用を行なっていますよということでした。まぁ宣伝の為の内容だったかもしれません笑

 

クラウドクレジット代表のお話

主に海外機関投資家の投資哲学のお話でした。本題の内容ではありましたが、そりゃそうっすよねという内容ではありました。ただ、有名な運用会社の投資哲学がどうなっているのかは知らなかったですし、原文から引っ張ってきたということで、英語の解読を行ってくれている点も考慮すると、単純に知れて良かったです。

 

oaktree capital(オークツリー・キャピタル・マネジメント)の投資哲学

正直この会社知りませんでしたが、オルタナティブ投資戦略を専門とするアメリカのグローバル資産運用会社らしいです。下記6つがその会社の投資哲学になります。

 

6つの哲学

①リスク・コントロール

相場が悪い時の損失を抑えられるようにしておく

②一貫性

地道に勝率をあげる投資スタイル

③非効率な市場をつく

何を言っているのかちょっと分かりませんでしたが、効率的市場仮説という考え方に基づいていそうです。

ファンダメンタルズに基づく適正価格になっている銘柄は効率的であり、そうではなく、理論値より割安、割高になっているような銘柄を狙えということのようです。

コアコンピタンスを持った分野で勝負する

また、謎の用語が出てきました笑

Wikipediaによると、コアコンピタンスとは、ある企業の活動分野において「競合他社を圧倒的に上まわるレベルの能力」「競合他社に真似できない核となる能力」の事を指す。とのことです。つまりは、独自の強みがある企業ということになります。

⑤マクロ経済の動向は重要じゃない(トップダウンアプローチは捨てる)

ボトムアップアプローチに徹する。つまりはマクロ経済の動向は考えず、個別企業のポテンシャルを信じることになります。

⑥投資のタイミングは測らない

いい企業だと思ったら、タイミングは測らず投資しましょうということです。

 

Vanguardの投資哲学

ここはVTIを運用する会社であるのでだいぶ有名かと思います。ここの投資哲学は下記4つです。

①明確で適切なゴールの設定

要は自分ルールの設定です。周りに流されず、決めたルールに基づいてやれということです。

②可能な限り分散をされたファンドへの投資を通じて自分の投資目的にそったアセットアロケーションを行う

適切な投資配分を考えます。これは正直個人で考えるのは相当な知識と経験値が必要であると思ってます。

③コストの最小化

とにかく、コストが安く買えるものを買えということです。

④展望を持って長期的に規律を保つ

これは①とほぼ同じです。市場に流されず、自分のゴールに向かって淡々とやれということです。

 

という感じの説明を受け、最後にクラウドクレジットの投資哲学の説明がありましたが、割愛します笑 ソーシャルレンディングはまた別の機会でじっくり調査したいです。

有名な2社の投資哲学でしたが、結構よくいわれることではありました。ただ、最近色々投資を学んできて思ったのは、信念を貫いている投資家が勝つということです。日本人は流されやすいですが、アホだろと思われようが気にせず、信じた投資を貫くことが大事だと思いました。そして、これは投資に限らず、全てのことに言えると思います。 

パネルディスカッション

個人的にはこのセクションが一番面白く感じました。私は質問してないのですが、おじさま達がとても投資への知識が深く、いい質問をしてくれていました笑

中でも、特にコモンズ投信の選定方法、預金金利についてが印象深いです。

銘柄選定方法

長期投資において、企業理念を重視する

コモンズは長期投資を重視していますが、長期投資において重要な点は企業理念ということでした。企業理念が重視されている会社というのは、しっかりと社員に浸透しているかどうかという点だそうです。

具体的には、震災等の緊急事態の際に、本社の指示がなくても動けるような会社ということでした。理念が浸透していれば、指示がなくても社員が動けるということでした。

具体的な社名は、ユニチャーム東京エレクトロンということでした。

運用体制

実際に選定する際は、5人体制で運用しているらしく、1人が銘柄をプレゼンして4人全員が納得するまでは投資をしないようです。根拠を提示し、全員を納得させられれば、投資するという選定方法を取っているようです。そんなチーム自分も欲しいですけどと思いました笑

 

組み替えのタイミング

1年に2回くらいは銘柄の組み替えを行っているそうです。

その基準は、想定していた仮説から企業がずれた時に行う。つまりは、コモンズはその会社に対して何かしらのシナリオを描いていて、そこからずれた動きをしてきたら切るようです。となると、実際に下がる前に予測して逃げれているということになるのでしょうか。いったいどんな仮説を考えるのかすごく気になりました。

 

預金金利ついて 

預金金利は現在0.01%とかですが、これがバブルの時のように上がる可能性はありますかという質問がありました、これに対し、お二人共ないだろうという回答でした。だいぶ難しい論理で語られてて、自分には理解不能だったのですが、とにかく預金の金利が上がることは今後ないだろうということでした。だから、預金に入れとくのは本当に元本保証される金庫のような役割として使いたい時はそのまま置いとけばいいという感じでした。

預金だけで金を増やそうとするとなると、ひたすら自分の稼ぎを増やすしか方法はないということになります。

 

まとめ

以上で、セミナーの概要と感想をざっと書きましたが、運用業者の投資哲学を知ったところで、個人では実現不能なものが多々あるので、なんともいえない感じではありました。ただ、初めて知ったことも多々あったので、貴重な回ではありました。

また、今回のも含め、これまで玄人の方々の話を聞いていて思うのは、一貫して3点くらい同じこと言っていると思ってます。①長期投資②信念を貫く、淡々とルール通りやる③コスト最小化です。

この3点は自分も守っていこうと思いました。

たまにはこういうのに行ってみるのもいいなと思いました。

では。